視聴率不正操作問題

提供: Yourpedia
移動: 案内検索

視聴率不正操作問題(しちょうりつふせいそうさもんだい)とは、2003年10月に、日本テレビ放送網株式会社編成局に所属する社員プロデューサー安藤正臣(発覚翌月に懲戒解雇)が、自分の制作したテレビ番組視聴率が上がるよう、探偵業者を利用しビデオリサーチのモニター世帯を割り出したうえ、番組制作費を私的に流用して金銭を渡して視聴を依頼した問題。これを「視聴率不正操作問題」と呼んでいる。

問題となった番組[編集]

原因と影響[編集]

問題の背景には、プロ野球では巨人戦中継がメインとするように視聴率を異様に重視している番組づくりの体制、特に日本テレビの視聴率三冠王への執着からこのようなことに至ったと言われている。この事件があった年の正月の読売新聞には、日本テレビが「三冠王を達成しました」との広告まで打ち出すほど視聴率にこだわっていた。

ここ近年、8年間日本テレビに独走されがちだったフジテレビが視聴率の巻き返しを図り、人気番組の相次いだ打ち切りも背景にある。

この事件が発覚した週から日本テレビの番組「TVおじゃマンボウ」で恒例であった「視聴率ランキング」が省かれるなど、影を落としている[1]

同年12月30日の午前中に、日本テレビ単独(ネット局無し)で、この事件についてのお詫びと事件についての説明をスポンサー無しで放送した。放送評論家等は視聴率を中心とした視聴率向上主義の方針を転換しない限り同様の事件は起こりえると指摘している。

事件性について[編集]

日本テレビ
視聴率操作の目的に使用されたという費用は、日本テレビの番組制作費を流用したものだが、本人が全額返還を行った為、日本テレビサイドが法的に安藤に対しその責任を追及することを放棄している。
ビデオリサーチ
安藤の行動が視聴率調査の信頼性を失わせる行為だとし、二者間で民事裁判が行われている。
電通
2005年11月4日、安藤が1、000万円の賠償金を払うことで和解が成立。

類似した出来事[編集]

  • 2003年10月5日よりテレビ朝日系で放送された番組「みごろ!たべごろ!デンセンマン」の公式HP内で、「番組を応援してくれる方を募集!!ビデオリサーチの視聴率を取る機械を持っている人!大歓迎」との呼びかけが(ギャグとして)あった。日本テレビの事件発覚後、外部からの指摘によりこの記述は直ちに削除されたが、番組は間もなく終了した。
  • 海外ドラマ『アルフ』やアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、視聴率操作をテーマにした回もある(ただしこちらは普通に再放送されている)。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. しかし2005年には関東ローカルの情報番組「ラジかる!!(現:おもいッきりDON!)」にてこの視聴率ランキングが総合ランキングのみ復活している

外部リンク[編集]