ウェディングドレス

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ダイアナ妃のウェディングドレス
純白のウェディングドレスとオペラグローブを際立たせる美しい白人モデル
黒のウェディングドレス
カラーのウェディングドレス

ウェディングドレス(wedding dress)は、結婚式(特に教会式)で花嫁が着用するドレスのことである。

“ウエディングドレス=純白” となったのは、19世紀イギリスのヴィクトリア女王が着用したことがきっかけである。それまでは手持ちのドレスで一等高価なものを結婚式で身につけ、式後もよそ行き用、或いは普段着として着用するのが一般的であった。ところが、日常生活では実用性皆無の純白のドレスをヴィクトリア女王が結婚式で身につけたことにより、” 結婚式にしか着用しないドレス ” つまり、 ” 純白のウエディングドレス ” の概念が誕生した。首元、胸元の露出を避け、白い長手袋(オペラグローブ)を着用するのが正式である。

現代においてもドレス及びその附属する装飾品(ベールグローブ、靴、アクセサリーなど)は白色(ホワイト、シャンパンカラー、オフホワイトなど)が基調であり、純白が清楚さの象徴とされている。まれに桃色・水色などが見られるが、それらも極力淡い色を用いる。そのためウェディングドレスは金髪碧眼白人女性に相応しいものであり、長身で細身の白人女性よって着用されたときその美しさが最も際立つ。 [1]

また、非白色のドレス(黒,カラー)も近年増えてきているが、その場合も白色系ドレスの場合と同様に着用モデルについては白人女性の起用比率が高い。

歴史

起源はローマ帝国の時代にさかのぼる。ヨーロッパキリスト教が普及すると結婚式は教会で行なわれるようになり、その際王族や貴族の花嫁が婚姻儀礼用に着用した衣装がウェディングドレスの始まりであった。中世では青、赤、緑の絹やベルベットの布地を基調に金糸・銀糸の刺繍の縫い取りがあるものが着られた。この婚礼衣装は花嫁の家の経済力や社会的な地位などを誇示することを目的としたため、非常に豪華なものであった。また、しばしば家紋の刺繍も入っていた。16世紀末になると、スペイン宮廷での流行を背景に、黒や暗色がウェディングドレスの色として流行した。この色は特に中産階級の間でも、その手入れのし易さと婚礼以外の祝祭日での着用が可能であることから、積極的に取り入れられ、20世紀初頭にいたるまで広く着られた。1900年ごろには、黒のドレスに白いベールというスタイルも流行した。 白いドレスはすでに、史料上、17世紀末までさかのぼることができるが、18世紀後半以降、特にヴィクトリア女王の結婚衣裳をきっかけに急速に普及したとされる。 元来世界の諸民族・諸文化には独自の結婚装束があったが、西洋文化の世界的拡散によりウェディングドレスが広く普及し、従来のものを圧倒している例も見られる。例えば、東アジア文化圏においては白は死装束の色であり、本来は忌み嫌われ、慶事には避けられたが、西洋文化の流入と共に、(従来から白無垢が用いられていた)日本はもちろん中国・韓国・台湾などでも純白のウェディングドレスが好まれるようになっている。

日本では、1873年長崎で磯部於平(いそべ おへい)という女性が中国人と結婚した際に初めてウェディングドレスを着用し、2年後に森有礼も西洋式の結婚式を行なったが、当時の日本にはウェディングドレスはなく、国外から購入したものであった。その後も洋式の結婚式はごく一部の著名人に限られた。一般向けとしては、1929年の婦人雑誌に洋装花嫁としてウェディングドレスを紹介する記事が出たのを嚆矢とするが、当時の結婚式は神前式・人前式が絶対多数で普及は成らなかった。第二次世界大戦後はアメリカ文化の流入で一般にも知られるようになったが、ウェディングドレスの絶対数が少なく、洋装での挙式を受け入れる体制が不充分だった事もあり、1960年頃でもウェディングドレスの利用者は全体の3パーセント程度であった。しかし西洋文化への根強い憧憬、服装をはじめとする生活様式の洋風化、また和装の花嫁衣装に比べて廉価で着用も容易であるなどの利点があり、一方で桂由美松居エリらにより供給側の充実も図られ、1960年代後半から1980年代にかけて急速に普及して和装を圧倒し、花嫁衣装の主流を占めるに至った。1974年には、フランスのプロニプシア(PRONUPTIA PARIS)などの海外ウェディングドレスブランドも参入してきた。

諸相

本来ウェディングドレスはキリスト教における婚姻の儀礼用の衣装であったので、戒律に厳しく、儀式を重んじるカトリック系のキリスト教では、肌の露出を極力抑えることが求められるため、長袖もしくは長いグローブや胸元が隠れるようにする事、ベールは顔を隠すもの、ドレスに付けるトレーン(レース柄があしらわれた引き裾)は長いものを使用する事が望まれ、また格式があるとされる。

しかし、第二次世界大戦後は社会に対する宗教的規制が弱まり、自由を求める機運が高まったことや女性の社会的地位が上がったこともあって、ウェディングドレスのデザインも従来の観念にとらわれなくなり、また女性の美や魅力を強調する傾向もあって、オフショルダー・ビスチェ・ホルターネックのような肩・胸・背を大胆に露出するものが人気を呼び、日本でも1990年代からこうした型のドレスが増えている。

純白のドレスとベールは、本来は処女のみ着用が許されている。処女でない女性は着色されたドレスを着用する。教父テルトゥリアヌスは、聖書のリベカにならい、処女の花嫁はヴェールをかぶるべきだとした。ヴェールは女性の処女性と従順の象徴である[2][3]

中華人民共和国では、近年、大学を卒業する女子大学生が、ウェディングドレスを着て卒業式に参加することが流行している。

ドレスライン

名称 説明 イメージ
Aライン アルファベットのAのように、バスト下やウエストから直線的に裾が広がった型。 Aライン
マーメイドライン 体にぴったりしたドレスで、膝下付近から裾を広げ、人魚の尾ひれ状にした型。 マーメイドライン
プリンセスライン1 上半身は体にフィットし、腰から裾にギャザーで広がった型。いわゆる「お姫様ドレス」型なのでこう呼ばれる。 プリンセスライン1
プリンセスライン2 腰での切り替えがなく、身頃に縦方向にダーツを入れることにより身体のラインに合わせた型。スカート部分はフレア型になる。英国のエドワード7世の王妃・アレクサンドラが皇太子妃時代に好んで着たのでこう呼ばれる。この型が本来のプリンセスラインだが昨今では上記の「お姫様ドレス」型の方をプリンセスラインと呼ぶことも多い。 プリンセスライン2
スレンダーライン 体の線に沿った細身のドレス。裾も狭く、大人っぽい型。 スレンダーライン
ベルライン 「鐘」という名称通り、ウエストを絞って腰回りを膨らませた型。ベル&ドームラインと呼称されることもある。 ベルライン
エンパイアライン 裾がバスト下から直線的に落ちていてほとんど広がらず、ギリシア神話の女神が着用しているようなハイウェストの型。ナポレオン帝政時代に流行ったためこう呼ばれる。 エンパイアライン
ミニ ミディ丈のものは1960年前後から発表されていたが、1965年ミニスカートが発表されるとウェディングドレスもミニ丈のものが現われた。しかし斬新なスタイルにとどまり、ほとんど普及していない。1980年代後半に流行した女性アイドルのステージドレスがこれに似る。 ミニ

小物

  • パニエスカートを膨らませるため、張りのある素材で作られたアンダースカート。
  • トレーン:引き裾。後方に長く引きずるドレスの裾部分。
  • グローブ:手袋のこと。素材もレースやシルクなど様々。袖が無い、あるいは短いドレスではオペラグローブと呼ばれる肘上丈を超える非常に長い手袋を併せて着用することによって、より洗練された上品な装いとなる。
  • ベール:薄い布で作られ、顔全体を覆うものから束髪に結んで垂らすもの、申し訳程度に着けるものなど変化に富む。悪魔や悪霊から花嫁を守る意味があったもの。
  • パンプスがオーソドックスだが、サンダルミュールも用いられるようになって来た。また、装飾の無いものからビーズやレースやリボンで飾ったものなど多種多様。
  • ティアラ:冠型のヘアアクセサリー。外国の王侯貴族の結婚式などの影響で、日本でも一般的になっている。
  • ブーケ:花束のこと。水の流れを模したカスケードブーケ、三日月形のクレセントブーケ、丸く束ねたラウンドブーケ、花輪型のリースブーケなど。
  • 結婚指輪:発祥は古代ローマ。生命の輪廻と永遠を象徴すると言われ、は2世紀から、ダイヤモンドは15世紀から用いられるようになった。

脚注

  1. 憧れのウェディングドレス!その正しい選び方とは!?:純白は白人女性のように透き通るような白い肌の方にはよく似合う 2015年8月19日
  2. 鈴木崇巨 『牧師の仕事』 教文館 2002年 ISBN 9784764272132
  3. 坂井妙子 『ウエディングドレスはなぜ白いのか』 勁草書房 1997年 ISBN 9784326651962

関連項目

幸福の王子。見城則子が着けていた。余談であるが2015年12月16日のそれダメで千秋と共演した

外部リンク

美容・ファッション
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